『覚悟』#13 藤江健太郎

初めに、平素より中京大学男子ラクロス部の活動に温かいご支援をくださる保護者の皆様、OBOGの皆様、学校関係者の皆様、その他関係者の皆様にこの場を借りて心から感謝申し上げます。

今後とも変わらぬご支援、ご声援の程よろしくお願いいたします。



今シーズンEaglesの主将を務めました、背番号13番の藤江健太郎です。

4年間の苦悩と成長、皆様への感謝の思いを綴ろうと思いますので、最後までお付き合いいただけますと幸いです。


振り返ると4年間、悔しさを原動力に変えて、必死に打ち込んだ4年間でした。


入学当初、ユースに選ばれることを目標にしていた。でもそんなに甘くはなかった。選考会にすら行くことができず、目標を果たすことはできなかった。同学年の猛者たちがユース交流戦で楽しそうにプレーしている中、僕はボール拾い。言葉にならないくらい悔しかった。今まで感じたことのないような劣等感を味わった。

でも今考えると、ここが転機になったように感じる。ラクロスへの考え方、取り組み方が変わった。チームの練習だけではうまくならないと自覚し、壁あてに励むようになった。練習前や後は、暇さえあれば、シュートを打った。


いつか光り輝く舞台で活躍する未来のために、今日を大切にする。


あの時の悔しさは確実に原動力になった。人と同じ努力でできないなら、その倍努力する。育成期に出遅れた分を取り戻そうと無我夢中でラクロスにのめりこんだ。


成果は少しづつ出てきた。2年生の4月、初めて練習試合で点を決めれた。同期の巧光がベンチで一番喜んでくれていた。嬉しかった。点を取る喜びは何にも代えがたいものがあることを知った。


そこから時は過ぎて3年のリーグ戦。ベストプレーヤー、得点王を獲得することができた。

初めて人に認められた気がした。努力が報われた気がした。

まだまだ自分のために戦っていたこの時の自分は正直、このリーグ戦は達成感でいっぱいだった。

ありがたいことに学生オールスターに選出していただき、A1にも出場できた。

全国から集まった日本を代表する選手たちのプレーは度肝を抜かれた。今まで見たことのないラクロスがそこには広がっていた。一緒にプレーするのが恥ずかしかったし、とにかく迷惑をかけないことだけ考えた。トップレベルとの差を痛感するほろ苦い栄光の舞台であった。



そしてラストイヤー、主将を任せてもらった。覚悟をもって挑んだ自負がある。

「CHANGE」というスローガンを掲げて戦ったこの1年間。チームのみんなはどう評価しますか?

僕はEaglesが変わり始めた一年間だったと胸を張って言えます。


挨拶や礼儀、ルールを守ること、そんな当たり前のことから見つめ直し、勝てる組織を作った一年間。

その過程は決して順風満帆なものではありませんでした。

変化には犠牲を伴うということを痛感した。何人もの涙をこの目で見てきた。

学生が主体となって行うラクロスだからこその難しさがあった。チームの方向性がなかなか定まらない。

主将としてどうにかしなければけない。

そんな思いが焦りを生み、余裕がなくなっていった。いつも近くにいた相棒のような存在の同期と些細なことで喧嘩して、部活に来なくなった。なんとかしようとすればするほど空回りしていく。理想を求めれば求めるほど、押しつけがましくなってしまう。

春休みのつま恋合宿では全敗。もうどうすればいいか分からなくなった時期があった。キャプテンという立場から、そしてラクロスから距離を置きたくなってしまっていた。


この状況を救ってくれたのは、間違いなく同期の存在でした。



どん底の僕の様子を見兼ねた楓ちゃんと耀がご飯に誘ってくれた。あの時、初めて腹を割って話せたような気がした。すごく気持ちが楽になった。

自分の弱さをもっと見せていいんだなと思った。肩の力抜いて頑張ろうと思えた。

主将という立場だからこそ、誰も言いたくないことを言わなくちゃいけないことを言ってきた。この信念は曲げたことはない。でも、このころから伝え方を意識するようになった。主将という立場は僕を人として強くしてくれたような気がしています。


なんだかんだで迎えた最後のリーグ戦。

三強相手にヌルっと三連敗。名城戦の後には涙が込み上げてきた。やっぱり勝ちたい。チームの思いはその一心だったように感じていた。


迎えた信州戦、負ければFinal4への道は閉ざされる。三点差をひっくり返しての大逆転勝利


心が震えた。同期の耀、後輩の啓仁が絶不調だった僕を救ってくれました。本当にありがとう。2人が苦しみ続けてきた一年間を一番近くで見ていたからこそ、本当に嬉しかった。そして頼もしかった。

試合が終わる笛と共に、みんな泣いてた。たかが1勝だったかもしれない。でもあの1勝のために藻掻きつづけてきた我々にとっては最高の瞬間だった。多分一生忘れないだろうなぁ。


Final進出という目標はあと一歩及ばなかったが、我々の歩みは間違っていなかったと思う。

「CHANGE」するための基盤は作ることができた。一人一人が大きく成長したと胸を張っていえるチームになった。

そんなラクロス部で過ごした日々は僕の人生にとって最高の財産です。

ほんとうにラクロス部を選んでよかった。

このチームだから自分自身を見つめ直し、変えることができた。みんながいたから変わることができた。


このチームで主将をできたこと誇りに思います。



最後にお世話になった方々にメッセージを送りたいと思います。



同期のみんなへ

「ごめんなさい」と「ありがとう」を伝えたいです。尖ってたあの頃、すごく嫌な思いをさせたと思います。ごめんなさい。それでも、僕を見捨てなかったみんなには本当に頭が上がりません。何度も助けられました。ありがとう。

例年と比べても情熱的な代だったのかなと思います。社会人になっても熱く生きていこうな!

結婚式みんなきてね。絶対ね



3年生へ

リーグ戦期間にぐんぐんと力をつけていくみんなを見てちょっと感動してました。いつも一番声を出してDFを引っ張てくれた大輝、この一年で見違えるように頼もしくなった啓仁、ほんとうに助けられました。ありがとう。部内からの風当たりが強くて悔しい思いをしてると思うけどそんなの気にせず、我が道を突っ走れ!ラストイヤー後悔ないようにね。

卒業するまでに二郎行こうね


2年生へ

すごく難しい代だと思います。プレイヤーの人数が少ない分、一人一人の活躍が鍵だね。スタッフ含めて、すごく熱い思いをもってる代です。でもトラブルメーカーが多いのも事実です(笑)。抱いた感情を何も考えずに口に出すことが本当に正しいのか一度立ち止まって考えてみてください。チームのために動ける2年生ならできると思います。3年生を支えてあげてください。

2年生は白頭山行こうね



1年生へ

1年生は嫉妬心を抱いてしまうほど輝いて見えます。この代でプレーしてみたいなという思いを抱いてしまいます。

我々の置かれた立場とは違い、注目されている分、勝つことが当たり前になってくると思います。みんなが目標にしている新人戦全国大会出場のために、無駄にしていい時間はないです。1分1秒大切にしてがむしゃらに頑張ってください。新人戦応援行きます。

チーム龍泉寺は永遠に。


コーチの方々へ

長い間本当にお世話になりました。なんの実績もないチームにコーチとして関わってくださったこと、感謝の気持ちでいっぱいです。Final4に進出できたのは、間違いなくコーチの皆さまの熱心な指導があったからこそです。コーチの方々の背中を見て、僕自身も「もっと頑張らないと!」と刺激をいただいていました。ぐしさんが最後のミーティングで泣てくれたことは、すごく嬉しかったです。もしも、社会人でもラクロス続けるときは、全国目指して一緒に頑張りたいと思います!ありがとうございました。


まろさんへ

合宿の時にまろさんと会えることをすごく楽しみにしていました。まろさんに指導していただくとチームの雰囲気がガラッと変わります。僕もこんないい影響を与えられる主将になりたいと密かに思っていました。リーグ戦も遠くまで2試合も見に来てくださり、ありがとうございました。まろさんとの出会いは間違いなく僕のラクロス人生の大きな1ピースです!またどこかで会えることを願っています!ありがとうございました。


母へ

なかなか言葉で伝えられませんが、感謝してもしきれません。ハンドボールを続けて欲しかった母の思いを断ち切って、ラクロスを選びましたが、少しは感動を与えられたでしょうか?約束の全国の舞台をA1で見せられたこと、嬉しかったです。

試合はどれだけ遠くても見に来る親バカな母ですが、その愛情は何にも変わることのない支えになっていました。「応援してくれる母のために、、」という思いを少しだけ胸に秘めて、毎試合戦っていたような気がします。

本当にお世話になりました。ありがとう。





最後になりますが、中京大学がいつの日か東海制覇を成し遂げることを願っています。


4年間のラクロス人生、幸せでした。

ありがとうございました。




















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